誰しもが深く関わることになる相続の手続について

大切な人が旅立つと、後にのこされるのは大切な人が築き上げた財産です。
これらの財産を守るためにも、しっかりと手続する必要があります。
手続の中には期限が設けられているものもあり、油断はできません。
ではどうすれば良いのか、ごく簡単ではありますが取り上げます。

まずは相続する財産についてです。
相続の手続を進める上で、何が財産になるのかを把握する必要があります。
「うちは貧乏だからそんなに財産がない」と、思われる方もいらっしゃるでしょう。
でも財産は「財産なんてそんなにない」と思い込んでいる人ほど、沢山あるものです。
相続財産で最も分かりやすいのが、現金や預貯金です。
他にも株価や債券、不動産も相続財産に含まれます。
生前に作家などで活躍していたのならば、著作権も相続財産になります。
自動車や骨董品も、相続財産に含まれます。

ただし相続財産はプラスだけでなく、マイナスの財産も含まれます。
借金や未払い税金があれば、相続した人が代わりに支払わなければいけません。
被相続人が負った損害賠償責務も、マイナス財産に入ります。

次に、相続人についてです。
相続人になる人物は、被相続人と血縁関係者にある人物になります。
しかし被相続人と血縁関係があるからとはいえ、必ずしも相続人になれる訳ではありません。
法律上では被相続人の相続財産は、配偶者に1/2・子供に1/2分配されます。
被相続人の兄弟や、親には行き渡りません。
ただ被相続人に子供がいない場合は、配偶者に2/3・両親に1/6分配されます。

では血縁関係にある人が相続人になるのなら、被相続人に対して酷いことをした人も含まれるのでしょうか。
答えは「NO」です。
もし被相続人を手にかけて命を奪ったのならば、自動的に相続する権利を失います。
また命を奪うほどのことをしていなかったとしても、虐待など非人道的な行為をしていた人も、相続人から排除されます。
非人道的な行為を行った人物に渡る財産は、1銭もありません。

そして忘れてはならないのが、遺言書の確認です。
基本的に相続の手続は、遺言書の内容に沿って行われます。
例え遺言書の存在を知らされていなかったとしても、必ず探し出して下さい。
身内に内緒で、遺言書をのこしていることも考えられます。
また公正証書遺言でのこしている場合もあるので、公証役場にも問い合わせましょう。
後で遺言書が見つかっても対処の方法はあるものの、かなり面倒です。
「知らなかった」では済まされないので、徹底的に探し出して下さい。

相続財産の洗い出しが終わり相続人も判明し、遺言書も見つかったのならば、いよいよ相続財産の手続へと移ります。
どの財産にどういう手続が必要になるかは、「財産による」としか言いようがありません。
また財産だけでなく公共料金やクレジットカード、年金の手続も必要となります。
さらに不動産があった場合は相続登記が必要となります。
相続登記は複雑ですので専門家に依頼するのが良いでしょう。
相続登記のおすすめの専門家

行うべき手続があまりにも多すぎて、パニックになることもあるでしょう。
もしパニックになったのならば、一呼吸を置いてから動いても遅くはありません。
厳しいと思うのならば、司法書士や弁護士に頼むのも手です。
費用がかかるのは否めないものの、自身にかかる負担はかなり軽くなります。

一呼吸を置いて落ち着きを取り戻したのならば、相続手続に必要な書類を集めます。
何にどの書類が必要になるかは、手続の内容によって大きく変わります。
今すぐ準備できる書類ばかりならば良いのですが、中には準備に時間がかかるものもあります。
ただ予め用意だけでも進めておけば、いざという時にも慌てずに済みます。

事前に用意しておきたい書類は色々ですが、中でも抑えておきたいのは戸籍謄本です。
戸籍謄本は、被相続人との血縁関係を証明する書類です。
「司法書士や弁護士に頼むからこちらが動く必要はない」と思われるかもしれませんが、戸籍謄本は本人や血縁関係者でなければ取り寄せることはできません。
代理人を立てればできなくはないものの、その時は委任状が必要となります。
また必ずとは言えませんが、状況によっては住民票の写しや印鑑証明の提出を求められることもあります。
必要がなければ取り寄せなくても大丈夫ですが、「必要になることがある」ということだけは頭に入れておいて下さい。

手続が必要な財産の確認や書類が終われば、いよいよ相続手続きの開始です。
申告同時に相続税の納付についても確認しましょう。
どう手続をするかは、何を相続したかによって大きく変わります。
でも事前にしっかり準備をしているのならば、焦る必要はありません。
1つ1つの手続を確実にこなせば、滞りなく進めることができるでしょう。

大切な人が旅立った時、葬儀や法要などの準備で慌ただしくなります。
準備と同時に相続の手続も済ませておかなければいけません。
中には期限が設けられている手続もあり、後で「知らなかった」では済まされないのです。
中には「自分には関係がない話」と、思われる方もいらっしゃるでしょう。
確かに”今は”関係がない話かもしれませんが、”いつかは”大きく関係する話です。